拝啓 時下益々ご盛祥のこととお慶びを申し上げます。
さて、今日、わが国経済の活性化のためには、金融再生とともに、産業再生を両輪として進めることが必要不可欠とされています。
なかでも、経済社会活動を支える社会資本整備を担う建設産業は、建設投資の低迷、過剰な業者数とのバランスの崩壊など建設市場の大きな変化の下、受注の減少、利益率の低下により厳しい経営環境に直面し、流通・不動産とともに構造改革が必要な産業分野のシンボル的な存在としてとりあげられる状況にあります。
こうした競争・淘汰の時代を迎える中で、建設産業の健全な発展のためには「技術と経営に優れた企業」として、市場や社会の様々な変化への対応能力向上と競争力強化への積極的取組が急務ですが、近年、建設産業のパラダイムの転換と建設エンジニアリングの創造に向けて、その方策の調査・研究・開発の展開を図る建設マネジメントの重要性の認識が一層強まっております。
私共は、建設マネジメントの重要性の意識を共有する有志の集まりである『北海道建設マネジメント研究会』で活動をして参りましたが、これを発展的に解消して、歴史と実績のある【北海道土木技術会】の一委員会として再スタートしたものです。
ご承知のとおり【北海道土木技術会】は、北海道における土木事業ならびに土木技術の進展を図ることを目的に、昭和33年に発足し、現在6委員会で構成されております。
本趣旨をご理解くださり、民間、学界、官界が協調した建設マネジメントの研究活動の推進に、改めてご賛同いただければ幸いです。
建設マネジメント研究委員会委員長 高野伸栄